おきなわ和牛 香港クルーズ船に的 新たな販路 3カ月で1000万円 JAおきなわ(日本農業新聞)



 香港のクルーズ船向けのJAおきなわの牛肉販売が好調だ。4月に提供を始め、3カ月で1000万円を突破。船内で注文するにはツアー料金とは別に1万円が必要だが、希望する客が絶えない。人気を受けて7月からは提供するクルーズ船を1隻から4隻に拡大。訪日外国人(インバウンド)需要が高まる中、クルーズ船の寄港数は増え続けており、JAは新たな販路として有望視する。

 クルーズ船会社「ゲンティン香港」が運行する「ワールドドリーム号」。乗客は4000人以上で那覇市や宮古島市に寄港する。レストランでは、「おきなわ和牛」の鉄板焼きやしゃぶしゃぶなど特別メニューを提供。別料金がかかっても、「沖縄の和牛が食べたいと注文する客は多い」(同社)という。

 販売の旗振り役はJAの専門部署「輸出戦略室」。2017年11月に設立し、30代の室長と20代職員の3人で切り盛りする。クルーズ船側の要望は職員が船に乗り込んで聞き取った。納品の2週間ほど前までに注文を受け、値決めして販売する。

 戦略室の目標は船をJA商品の販路として確立することだ。4月と8月中旬には船内で和牛の調理実演会を開き、戦略室の職員らが船内シェフに和牛の切り方などを教えた。調理風景は大型モニターで船客に“中継”。公開ショーにしてブランド感を演出した。船内売店にはJA商品の黒糖やシークワーサー飲料などの加工品も常時並べ、牛肉以外の販売拡大を狙う。

 クルーズ船の寄港数は拡大傾向だ。内閣府沖縄総合事務局によると沖縄県の寄港は17年、延べ515隻で全国最多。18年も伸び9年連続増となる見込み。停泊時間は1地点6~8時間と限られており、観光や買い物で忙しい旅行客は時間がなく「ご当地料理」を楽しめない場合も多い。沖縄観光コンベンションビューローは「船内で本物の沖縄食材が食べられる環境は需要がある」と指摘する。

 JAは、船内でおきなわ和牛をテーマにした食フェアを9月に開く予定。同室は「クルーズ船への販路拡大は初の試みで課題も多いが、農家所得向上の取り組み。買い取り販売も含めて、今後も食材の売り込みを強化したい」と強調する。

日本農業新聞



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