中国・カナダの債務拡大に危機感 内閣府が警鐘(産経新聞)



 内閣府は、主要国の民間債務が世界経済に与えるリスクを分析し、国内総生産(GDP)に対する債務残高の比率の長期的な傾向などから、中国とカナダに「留意が必要」と警鐘を鳴らした。中国をはじめとする新興国企業は対外債務を増加させており、新興国の経済危機の影響が世界経済全体に広がりやすくなっているとも指摘している。

 海外経済の動向を半年ごとに分析する「世界経済の潮流(世界経済報告)」で明らかにした。国際決済銀行(BIS)の早期警戒指標を用いて、民間債務のうちリーマン・ショック後も高止まりしている家計と企業の非金融部門のリスク動向を点検している。

 BISは、主要国のGDPに対する民間非金融部門の債務残高の比率が過去の長期トレンドとどの程度乖(かい)離(り)しているかを「債務・GDPギャップ」として定期的に公表。その水準が「9%ポイント」に到達した場合、3年以内に金融危機が起こる可能性が高いとしている。

 直近の2017年10~12月期の債務・GDPギャップをみると、中国が12・6%ポイント、カナダが9・0%ポイントと“警戒ライン”入りし、日本も8・2%ポイントと高水準に位置する。内閣府は「中国とカナダで金融危機が起こりやすい状況となっている可能性を示唆している」と指摘。その上で「両国とも16年に低下に転じており、金融危機発生の可能性が年々高まっている状況にない」とも強調している。

 内閣府によると、中国は企業部門での債務増加が顕著で、リーマン・ショック後の4兆元の景気対策で実施された大規模インフラ投資などで企業債務が急拡大した。カナダについては、金融緩和に伴う住宅ローン金利の低下や移民による人口増などで住宅価格が上昇しており、家計部門の借り入れが増えている。

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