再エネ発電の不安定さは「水素」でカバーせよ(東洋経済オンライン)



8/14(火) 9:00配信

東洋経済オンライン

燃料電池自動車(FCV)は「究極のエコカー」といわれる。CO2
もNOxも出さず、排出するのは水だけだからだ。しかし、燃料となる水素を製造する過程でCO2
が発生してしまうようでは「エコ」とはいえない。このことは、「水素エネルギー」関連ビジネス全般に共通した課題である。

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このたび、『日本の国家戦略「水素エネルギー」で飛躍するビジネス』を上梓した西脇文男氏が、CO2
を出さない水素(CO2
フリー水素)製造に向けた取り組みを紹介する。

■再エネ電力で水を電気分解して作るCO2フリー水素

 水素は地球上に豊富に存在するが、単体の水素分子として大気中に安定的に存在することは困難だ。地球上の水素はほとんどが水の状態で存在し、一部は地殻を構成する岩石中に、また石油や天然ガスなどの有機化合物として存在している。

水素をエネルギーとして利用するためには、工業的に水素ガス(H2
)を製造する必要がある。

水素の製造方法としては、製鉄所や石油化学工場などの製造工程で副次的に発生(副生水素)、天然ガスなど化石燃料の改質、水の電気分解などがあるが、原料に化石燃料を使う限りCO2

を排出する。現時点で技術的にCO2
フリー水素を大量生産可能なのは、原子力発電を別にすれば、再生可能エネルギー発電の電力を使った水の電気分解だけだ。

 水電解(水の電気分解)による水素製造は、コスト高が難点だ。火力発電を使った場合でも、天然ガス改質に比べかなりコストは高く、再エネ電力を使った場合には、さらに割高となってしまう。

 ちなみに日本では、再エネというと発電コストが高いというイメージが強いが、海外では、再エネ発電のコスト低下が進み、いまや再エネ電力は安いというのが世界の常識となりつつある。

 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が今年1月に発表したレポート「Renewable Power Generation Costs in 2017」によれば、太陽光発電コストは過去7年間で73%も低下し、現在(2017年平均)1kWh当たり10米セント。今後2年以内に3米セントまで下がる可能性があると予測している。天然ガス火力発電コストは6~10米セントなので、これを下回ることは間違いないだろう。風力発電(陸上)は現在でも6米セントで、すでに火力発電を下回っている。

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