「フランス料理に日本酒」が増えている理由(東洋経済オンライン)



8/13(月) 9:00配信

東洋経済オンライン

 “フランス人による、フランス人が選ぶ、フランス料理のための”日本酒コンクール「Kura Master」が今年も実施され、6月4日に受賞12銘柄が発表された。

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 今年で2回目となったこのコンクールの特徴は、フランス人のトップソムリエが自ら日本酒のコンクール開催を望み、審査員を集め、審査をしていることだ。参加する審査員たちは、自ら積極的に“自分たちの店”で料理に合わせる酒を探し始めているのだ。

 しかも日本酒には、開栓後も劣化させずに保存することが容易で、グラスでの提供がしやすいという利点もある。

 筆者自身が渡仏した際に驚いたことだが、ここ数年、パリのフレンチレストランではソムリエが料理に日本酒をペアリングして提供する機会が急増している。純米酒や吟醸酒、時に濁り酒を用い、皿に合わせてグラスで提供してくれる。

 昨秋に食事をした際には、食中のアクセントになるような特徴的な料理に純米酒を合わせたり、時にデザートに対して優しい甘さを感じさせる濁り酒が提供され、コース料理を食べ終わる頃には3種類もの日本酒を飲んでいた。

 あくまで“感じていた”だけだったのだが、それが単なる“印象”だけではないことは、統計結果からもわかる。

■フランスへの日本酒輸出量は約2.5倍増

 財務省貿易統計を見ると、この5年でフランスへの日本酒輸出は量で約2.5倍、金額では3倍以上になった。消費量が急増するとともに、消費される日本酒の単価が上がってきているところが注目点である。

 このところグローバルで続いている日本食ブームを背景に日本酒の輸出額は伸びているが、国ごとに事情はさまざままだ。

 たとえば、最も日本食が食べられているアメリカでの日本酒消費量は、約5300キロリットル。日本酒輸出全体の4分の1以上を占めている。しかし、これは日本食レストランの増加、日本食の普及を示しているからであり、このところ数年にわたって継続している日本食ブームが大いに貢献していると考えられる。

 アメリカに比べると日本食レストランの数が少ない欧州市場に目を向けると、こちらも国ごとに事情が異なる。消費量の伸びはイタリアが顕著だが1リットルあたりの単価に大きな変化はない。ところが、イギリス、フランス、スペインでは単価上昇が見られる。

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