経済財政白書はもっと日本経済の課題を語れ(東洋経済オンライン)



8/11(土) 11:00配信

東洋経済オンライン

 夏の風物詩と言えば、ビールに枝豆、うちわに浴衣に盆踊り、甲子園球児と入道雲、かき氷にスイカなど。ただし今年はあまりにも暑くて、普通に夏を楽しむという気分になれないのが困ったものである。

■なんと! 夏の季語には「経済白書」がある! 

 ところで夏の季語に「経済白書」が入っていることをご存じだろうか。毎年7月から8月に発表されること、お堅い役所の文書とはいえ、国民生活に馴染み深い存在であることから、歳時記に入っていたことがある。

 そこでこんな風に駄句を詠んでみる。

 昼下がり 経済白書を 枕とす

 これでちゃんと、お疲れ気味の夏のお父さんを描いたことになる(はずである)。

 2001年の中央省庁再編を機に、経済企画庁は内閣府に再編され、経済白書は経済財政白書に衣替えした。その頃から、「最近の経財白書は、政府の太鼓持ちみたいで面白くない」などと言われるようになった。確かに昨今では、俳句に詠み込まれるほど身近な存在ではなくなっている。

平成30年度版の「経財白書」は8月3日に公表された 。正式名称は「年次経済財政報告」(経済財政政策担当大臣報告)という。今回はこの経財白書をテーマにしてみたい。

 経財白書にはフォーマットがあり、だいたい3章建てになっている。第1章で足元の景気を論じ、第2章でときの話題となるテーマを掘り下げ、第3章では将来的な課題を取り上げる。今年もこの基本を忠実に踏襲している。

 まずは第1章「景気回復の現状と課題」から。ここはほぼ常識的な線だと思う。

 * 2012年末からの回復期間は戦後最長に迫り、GDPギャップはプラスに転じている。
* 家計部門はサービス消費(通信費、外食)が堅調。
* 企業部門では収益が増加しているが、人手不足への対応が急務で、生産性向上が課題。
* 物価は緩やかに上昇しているが、デフレ脱却に向けて賃上げの継続が必要。

 個人的には、「高齢者世帯ではネット消費利用率が低いけれども、利用世帯のネット消費額は他の年齢層と大差ない」という指摘を興味深く感じましたな。

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