和食ブーム、アジア向け輸出けん引 牛肉・日本酒100億円超 18年1~6月貿易統計(日本農業新聞)



 2018年上半期(1~6月)の農畜産物や加工品の輸出額で、牛肉や日本酒などの品目で過去最高を更新していることが、財務省の貿易統計で分かった。牛肉は、昨年に輸出が再開された台湾がけん引し、日本酒は日本食ブームが追い風となって、共に上半期で初めて100億円を突破した。緑茶は欧米で支持を集め、花きはベトナム向けが好調で、大きく輸出を伸ばしている。

緑茶・花好調 品目に偏りも

 上半期の国産牛肉の輸出額は前年同期比37%増の108億円、輸出量は44%増の1544トンで、共に統計がある1988年以降で最高。台湾など新興市場を中心に和牛の認知度が高まった。高級部位のサーロインに加え、モモ肉など低級部位も増え、数量の伸び率が大きかった。

 国・地域別では昨年9月に輸出が再開した台湾が首位となり22億円、322トン。東京都内の輸出業者は「現地の消費者で和牛の認知度が上がり、食べ方が広まっている。需要が旺盛だ」と話す。金額で2番目に多かったのはカンボジアで36%増の20億円。冷凍サーロインを中心に、輸出量は46%増の288トンだった。

 日本酒は金額が前年同期を22%上回る105億円で、輸出量は14%増の1万2722キロリットルとなった。日本酒造組合中央会は「海外での日本食レストランの増加が後押しした」と分析する。国・地域別で輸出額が最大だったのは米国で、2%増の31億円。次いで、中国(7割増の18億円)、香港(4割増の17億円)が続いた。上半期で初めて中国が香港を上回った。

 緑茶は2%増の69億円で、上半期の過去最高を更新した。国・地域別で輸出額が最も多いのは米国で、前年同期比5%増の29億円。ドイツが24%増の6億円だった。日本貿易振興機構(ジェトロ)農林水産食品部は「近年の抹茶ブームに加え、米国や欧州で高級な煎茶の消費が増えている」とみる。

 花きも、これまでで最も多い90億円で、8%増だった。特に顕著な伸びを見せたのはベトナムで、輸出額は56%増の25億円。全国花き輸出拡大協議会は「公共事業や個人宅向けで日本産植木の使用が増えている」と分析する。最大の輸出先となる中国は11%増の42億円だった。

 農林水産物・食品の輸出は主力品目が好調だが、全体で見ると伸びる品目に偏りが出ている。そのため17年通年の輸出実績は前年比8%増の8071億円で、伸び率が鈍化した。政府は19年に輸出額を1兆円に増やす目標を掲げるが、目標達成には成長品目の幅を広げられるかが課題となる。

日本農業新聞



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