デジタル化で新産業革命を 経済同友会、軽井沢アピール採択(SankeiBiz)



 経済同友会は13日、長野県軽井沢町で開いていた夏季セミナーで、軽井沢アピールを採択した。正副代表幹事ら経済界首脳が参加し、2日間にわたり、財政健全化や国際秩序、新産業革命などをテーマに話し合った。政策提言機関として、国や経済界のあるべき姿について歯に衣(きぬ)着せぬ議論が展開されたが、国の政策や経営にどう反映させていくか注目される。

 軽井沢アピールは、「日本が新産業革命を主導し、世界課題解決に貢献するには企業、政府がデジタル化を推進し、価値創造に取り組む必要がある」とし、そのための「人材を育成し、持続可能な最適化社会を実現する仕組みの設計に挑戦する」と宣言。小林喜光代表幹事は、今回の夏季セミナーの議論を踏まえ、「国民も含め、政府の審議会やさまざまな場で経済同友会の意見をアピールしていきたい」と語った。

 経済同友会は戦後70年を「Japan1.0」と位置付けた上で、“ポスト戦後70年”の目指すべき日本の社会像として、「Japan2.0最適化社会」の策定作業を進めている。

 小林代表幹事が就任した2015年度から議論を始め、年内の取りまとめが予定されており、まさに小林体制4年間の集大成。戦後100年の45年に向け、課題解決の分野別の具体策を示す。

 前日の財政健全化などに関する議論に続き、13日のセミナーでは、米国の自国主義や存在感を強める中国の脅威、欧州の分断などのリスクに対し、「米国、中国が巨大な惑星だとすれば、日本は中惑星から小惑星になった。国際関係の中で取り残され、日本の発信力が低下している」といった指摘が出された。

 国際秩序形成での日本の役割が問われたが、「国際的に対等な力を持たない、情報共有はあり得ないし、安全保障の方向感も見えない」「経済力が二流、三流になったときに、日本は終わってしまう」との厳しい見方も示された。

 小林代表幹事は「国や企業の伝統的に強かったところを最大化し、国力、国家価値につなげていくことが重要」と訴えた。

 経済同友会は夏季セミナーを通じ、政治や官僚機構の制度疲労や意識の遅れを問題提起した。軽井沢アピールとともに、提言を政策にどう落とし込み、経済界として経営や社会活動で実践していくかが課題だ。(大塚昌吾)

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