堂島商取米先物 秋田県産「あきたこまち」 取引拡大狙い追加(日本農業新聞)



 試験上場中の米の先物市場を運営する大阪堂島商品取引所が、取引対象への秋田県産「あきたこまち」の追加を、農水省に申請する方針であることが分かった。取引システムの変更に伴うトラブルで取引量が低迷する中、生産量が新潟県産「コシヒカリ」に次いで多い秋田県産「あきたこまち」を加えることで、産地関係者の取引参加を促し、本上場につなげたい思惑があるとみられる。取引方式について、随時売買が成立する「ザラ場」方式への変更も申請する。同省は申請を認可する方針で、9月にも実施に移される見通し。

 米の先物取引は、新たな取引システムの導入を巡り、従来の先物業者が反発し、取引から撤退した。それらの理由から、昨年8月から今年6月までの取引量は、前期同期比で約4割減と低迷している。同取引所は今回の変更で取引量を回復させ、来年8月の試験上場の期限までに、「十分な取引量が見込める」などの本上場の認可基準を満たしたい考え。

 全国の「コシヒカリ」が対象になる「大阪コメ」の取引を停止し、秋田県産「あきたこまち」に変更する。新潟県産「コシヒカリ」と全国の水稲うるち玄米が対象となる「東京コメ」の取引はこれまで通り継続する。秋田県産「あきたこまち」の取引単位は1枚204俵(1俵60キロ=12・2トン)で、取引対象の中で最も大きくなる。

 米の先物取引の参加者に占める米の生産、販売に携わる当業者の割合が約2割にとどまることから、与党内には「産地とは無関係に投機的な取引が行われ、米価の乱高下を招く」との懸念が根強い。同取引所は、秋田県産「あきたこまち」の追加で、当業者の割合を高めることを狙う。

 取引の活性化へ、一定期間内の売り、買い注文が合致した水準で約定する現行の「板寄せ」方式について、先物取引では一般的な「ザラ場」方式への変更も申請する。

 今年産からの生産調整の見直しも抱える中、先物取引が米価変動に与える影響を懸念する産地の声は強い。来年8月の試験上場の期限に向け、こうした当業者の声を踏まえた丁寧な議論が求められる。

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