比、小売業の外資規制緩和へ 最低払込資本金を92%引き下げ(SankeiBiz)



 ■流通・小売り

 フィリピンは、小売業の外資規制緩和に踏み切る見通しだ。同国の国家経済開発庁(NEDA)のエルネスト・ペルニア長官が、外資企業が参入する際の払込資本金の最低金額を現行の250万ドル(約2億8500万円)から一気に92%引き下げ、20万ドルにする意向を示した。現地紙インクワイアラーなどが報じた。

 同国は2000年制定の法律で、小売業への払込資本金250万ドル未満の参入について「フィリピンの国民と企業のための枠として確保する」と定めていた。15年に当時のベニグノ・アキノ政権が改定した外資規制の対象を定める第10次ネガティブリストにも、この条件が明記されている。

 ペルニア長官は緩和について、消費者の利益が目的と説明し「外資企業の参入で国内企業の競争力が必然的に高まる」と述べた。さらに外国企業との取引の機会が増えるなど、国内の中小事業体にもメリットがあるとの考えだ。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)では、シンガポールが外資企業の小売業参入に対する最低払込資本金を設定していないほか、タイが59万8990ドルなどとなっており、フィリピンは域内で最も高い水準にある。

 政府の緩和方針に対し、フィリピンのヨーロッパ商工会議所(ECCP)は賛成の立場を示す。ECCP幹部は「外資をどんどん呼び込めばフィリピンの国内消費は伸びるし、雇用も税収も増加する」とし、一般の消費者にとってもより低価格の商品と上質なサービスを手に入れられると主張した。

 一方、業界団体のフィリピン小売業協会(PRA)は、これまで国内の中小事業体を育成しようとしてきた流れに逆行するとし、反対の意向を表明した。PRA幹部は「少数の外国企業だけが得をする」と述べ、政府に政策転換の理由を説明するよう求めた。

 同リストは2年に1度の改定が義務付けられている。政府は、投資会社や建設会社についても規制緩和を進めるとしており、年内に改定作業を完了させる予定だ。(シンガポール支局)



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