多機能ジャージー、防災・介護用品に カネマス・金子隆社長(SankeiBiz)



 学校用体操服・ジャージーを製造販売するカネマスは、雨水にぬれにくく保温性があって動きやすい機能性ジャージーの販売を強化する。2011年の東日本大震災をきっかけに、日本の伝統的なわらを編んで作った雨具である簑(みの)をヒントに開発。防災用品としてのほか、介護、スポーツ、作業など多用途に商品化していく。金子隆社長は「新しい主力商品としてブランドを定着させたい」と話す。

 --どのような商品か

 「雨粒が繊維に沿って流れていき、内部にしみこみにくい構造だ。何重にもわらを重ねた簑の技法を再現するため、ポリエステル100%の生地表面を立体的に3次元形状に編んで撥水(はっすい)加工を施した。雨の中で着ていても、水滴が表面で玉になって転がり落ちていく」

 --開発のきっかけは

 「東日本大震災の被災地からの声がきっかけだ。震災発生後、被災者と支援ボランティアにジャージーを寄付した。すると『雨でぬれて寒い』『泥水で汚れたが洗濯ができない』との声が寄せられた。動きやすく、汚れに強い機能を実現するため開発に着手した」

 --なぜ簑に着目したのか

 「数年がかりでさまざまな考えを巡らせるうちに、子供時代の昭和20年代に使われていた簑を思い出した。開発に着手して4年半ほどたった17年1月に商品化し防災用の『MINO』としてブランド化した」

 --販売方法は

 「自社ホームページで機能を伝えながらネット販売している。フード付きジャージーの上着で6000円。非常持ち出し袋に常備してもらいたい」

 --防災以外への使用は

 「介護施設との提携で、車イス用レインウエアをつくった。デイサービスの送迎時に従来のナイロンやビニール製では暑くて蒸れる上に、車輪に巻き込んでしまってけがをする恐れがあった。そこで水切れがよく、通気性があり肌触りもよく、巻き込みにくいデザインの商品を開発した。同時に送迎の介護職員用に雨天時の屋外用ウエアも販売している。ほかにも乳幼児、作業、スポーツといった各分野向けに開発を進めている」

 --MINOを今後どう成長させていくのか

 「販売目標数は定めていない。学校用体操服・ジャージーの製造販売が本業であることは変わらない。しかし新しい主力商品の一つとして育てたい。潜在ニーズが高く、多くの業界で必要とされると考えている」



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