トヨタ株主総会で垣間見た章男社長の「余裕」(東洋経済オンライン)



6/15(金) 6:00配信

東洋経済オンライン

 「自動車業界は100年に1度の大変革期を迎えている。将来のモビリティ社会を株主とともに築きたい」。

【写真】総会会場へ入場するトヨタ株主

 6月14日、トヨタ自動車は主要な3月期決算期企業のトップバッターとして、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。豊田章男社長が総会の冒頭で力強くそう述べると、株主から大きな拍手が起こった。

 出席株主は5258人(昨年は5227人)と、5年連続で過去最多となった。本社の正面入り口には多くの株主を乗せた大型・中型バスが次々に近隣の駅から到着。総会は午前10時開始だが、9時10分過ぎには豊田社長と生対面できるメーン会場が埋まり、モニター視聴となる第2、第3会場へと株主が流れていった。この日は一般社員の車通勤も禁止され、広い駐車場は株主用に開放されていた。総会時間は昨年より5分長い1時間58分。恒例のお土産は「ジャパンタクシー」のミニカーだった。

■「将来の競争力」への質問が相次ぐ

 トヨタの2018年3月期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が2兆4939億円と2期ぶりに過去最高を記録。販売台数の増加に加え、為替や米国の税制改革などの追い風もあった。

 好調な業績に合わせて株主還元にも積極的で、足元の株価も高水準だ。総会では株主から「豊田社長の報酬は日産自動車の社長よりも低い。競合他社に負けないレベルの給料に引き上げてもいいのではないか」との驚き発言が飛び出る場面もあった。ただEV(電気自動車)化や自動運転など大変革期を迎える中、多くの株主からは短期的な業績よりも将来の競争力を心配する質問が相次いだ。

 「EV化でトヨタへの不安を感じている」との質問に対して、寺師茂樹副社長は「法規制で一定比率のZEV(排ガスゼロ車)を売らないといけない国や地域がある。トヨタはEVだけでなく、HV(ハイブリッド)も含めてフルラインナップメーカーとして、どのような地域にも対応できるように準備している。ぜひ安心して応援を続けてほしい」と応じた。

 トヨタは最近、EV化の肝となるPCU(パワーコントロールユニット)を中心にした電子部品事業をグループのデンソーに集約する方針を発表。これまでもグループ再編を断続的に進めており、株主からは「不安に思っている。トヨタ本体が今後バラバラになるのではないか」との声が出た。

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