日本公庫総裁、事業承継支援で方針 税理士会のサイトと連携強化(SankeiBiz)



 日本政策金融公庫の田中一穂総裁は、フジサンケイビジネスアイの取材に応じ、後継者不足が深刻な中小・小規模事業者の事業承継について、日本税理士会連合会(東京都品川区)との連携を強化していく方針を明らかにした。連合会が今秋をめどに立ち上げる仲介サイトを支援するもので「日本公庫の関連融資額も年々、増えている。サイトの存在を知ってもらえれば、参加企業も増える」と期待する。

 中小・小規模事業者は経営者が高齢化し、後継者不足は地方で特に深刻だ。日本公庫は取引先の相談に応じて各地の事業引継ぎ支援センターにつなぐと同時に、株式の譲渡など必要な資金を融資している。

 融資実績は2017年度で2467件、計424億円と13年度実績から件数で約15倍、融資額は3倍を超えた。外部の事業承継につなげるM&A(企業の合併・買収)のニーズも高まっており、政府は18年度税制改正で、事業承継に伴う相続税や贈与税の負担を軽くする優遇策を出した。

 日本税理士会連合会は、事業承継のM&Aを望む企業の情報を、全国の税理士間で共有する仲介サイトを今秋めどに立ち上げる。

 北陸税理士会(金沢市)が昨年4月に立ち上げた同様のサイト「担い手探しナビ」を全国版に拡大するもので、税理士が顧問先の企業の了解を得て情報を掲載。閲覧した税理士が条件に合うと判断すれば交渉に入る。全国規模のシステムができれば、都道府県を越えたマッチングが可能になる。

 日本公庫では取引先にサイトの活用を奨励する。新規事業の起業家を対象とした創業支援融資も伸びており、田中総裁は「後継者不在の企業と創業予定者をつなぐことも視野に入れたい」と話す。全国で約90万社の取引先を持つ公庫が、サイトとより踏み込んだ連携ができるかどうかも今後、検討していく方針だ。

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