大学4年で起業を決意した男の予期せぬ末路(東洋経済オンライン)



6/14(木) 8:00配信

東洋経済オンライン

独立して会社をつくっても、すぐに潰れる会社は少なくありません。「なぜ独立して失敗する人が多いのか?」「なぜ起業して3年で潰れる会社が続出しているのか?」「どうすれば会社を潰さずにすむのか?」――。『起業3年目までの教科書 はじめてのキャッシュエンジン経営』の著者、大竹慎太郎さんが解説します。

■志の高い友人とITベンチャーを立ち上げた

 これはある若者の話だ。彼は大学4年生の夏に、志の高い友人たちとともに、ITベンチャーを立ち上げた。スマートフォン向けのゲームアプリを開発する会社だ。幼少の頃よりゲームが好きだった彼は、卒業後はゲームをつくる仕事をしたいと思っていた。だが、新卒採用を行っている大手ゲーム会社やIT企業に就職することはなかった。なぜならプログラミングの才能があったからだ。

 彼は自分がやりたいと思う面白いゲームを、自分ひとりでつくることができた。在学中には、簡単なパズルゲームなどをいくつか開発し、実際に発表していた。広告をつけることで少しの収入も手にしていた。その経験から、自分はこれで生きていけると確信した。「パズドラ」や「モンスト」を超えるスマホゲームを企画し、大きなゲーム会社をつくるんだ!  そう夢に燃えた。

 会社の立ち上げ前に、知り合いのつてをたどってある有名なIT起業家に会えることになった。その会社のシンプルだが豪華なしつらえの社長室で、つくったばかりの名刺を丁重に渡した。自分でプログラムを書くことができること。ゲームが好きで好きでたまらないこと。最初は少ない人数で始めようとしていること。自分の能力と実績、そして今後自分がやろうとしている事業について話した。

 10分ほど話したところで、相手の起業家はこういった。

 「世の中そんなに甘いもんじゃないよ」

 彼は、「はは、すみません」と謝った。もちろん簡単に会社が軌道に乗るとは思っていない。だが、やる気と自信、そして彼のこれまでの助走ともいえるゲームの開発経験から、どんな荒波でも乗り越えてみせます、そう彼は語った。

 「君のビジネスモデルは、当たるか当たらないか、つまりイチかバチかになってしまっている。そこが危ない」

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