福島銀行に業務改善命令の衝撃 金融庁の本当の狙い(J-CASTニュース)



 地方銀行の再編が進んでいる。2018年5月、東京都を主な地盤とする東京都民銀行と八千代銀行、新銀行東京が経営統合して「東京きらぼしフィナンシャルグループ(FG)」が誕生したばかり。10月には、新潟県の第四銀行(新潟市)と北越銀行(長岡市)が経営を統合する予定だ。

 そうしたなか、金融庁がこの3月期決算で7年ぶりに赤字に転落した福島銀行(福島市)に、業務改善命令を出していたことが6月2日、明るみとなった。福島県下には、同行のほかに地銀の東邦銀行(福島市)と第二地銀の大東銀行(郡山市)がある、いわゆるオーバーバンキングの地域。再編の風が強まっている。

■「銀行イジメもいい加減にしてほしい」

 ある第二地方銀行の幹部がいう。

  「いったい日銀は誰の味方なんだ。なんの成果もないマイナス金利を続けて、銀行イジメもいい加減にしてほしい」

 そう憤る気持ちはわからないでもない。そもそもの目的である2%の物価上昇目標が未だに達成できる見通しもないまま、マイナス金利政策を継続していることで、預金金利と貸出金利の差(利ザヤ)で儲けている銀行の収益は大きく縮小している。

 しかも、人口や企業数の減少で地方経済は疲弊していて、地銀の体力もまた落ちている。地銀の経営基盤が弱体化すれば、地方の金融サービス維持に支障が出かねない。そのことは金融庁も承知のうえで、2017年10月に発表した「金融レポート」では、地銀の収益減少のスピードが「予想以上に速まっている」と報告。貸し出しの利ザヤが伸び悩み、担保や保証に過度に依存した経営を続ければ、「本業」が赤字に陥る銀行は増えていくと警鐘を鳴らしていた。

 こうした状況を打開する「解決策」が、他の地銀との経営統合で生き残りを図るという、地銀自体の数を減らす戦略というわけだ。

 日銀がマイナス金利政策を導入したのが、2016年2月16日。それまでの金融緩和で、すでに預金は「ゼロ金利」だったこともあり、地銀の再編劇はこれに呼応する。

 2016年4月、地銀大手の横浜銀行(横浜市)と第二地銀の東日本銀行(東京都中央区)が経営統合して「コンコルディアFG」が発足。四国のトモニホールディングス(香川県高松市、傘下に香川銀行、徳島銀行)に、大阪を地盤とする大正銀行(大阪市)が合流した。この年10月には、西日本フィナンシャルホールディングス(福岡市、西日本銀行)に長崎銀行(長崎市)が合流。1990年代後半~2000年代初めの金融危機で一時国有化された栃木県の足利銀行(宇都宮市)と、茨城県の常陽銀行(水戸市)が「めぶきFG」を発足したのも16年10月だ。

 今年4月には、近畿大阪銀行と関西アーバン銀行(いずれも大阪市)、みなと銀行(神戸市)の3行が持ち株会社「関西みらいフィナンシャルグループ」の下で統合。三重銀行(三重県四日市市)と第三銀行(三重県松阪市)が経営統合して「三十三フィナンシャルグループ」が発足。今後も合従連衡は続く見通しだ。



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