「女性向けプロテイン」 目指せ筋肉美カラダ(産経新聞)



 アスリート向けのイメージが強い「プロテイン」が、女性の好物となっている。味や形状が食べやすく進化し、粉末だけでなく棒菓子タイプもヒット中だ。OLをターゲットにするビアガーデンにも導入された。なぜ、プロテイン=タンパク質をとりたがるのかといえば、今は単なる痩せ型よりも程よく鍛えた体が女性の理想になっているから。しなやかな筋肉だけでなく肌、髪へ…。美しさへの期待がふくらんでいる。(重松明子、写真も)

 森永製菓「inバー プロテイン」(162円と184円)の昨年度の売り上げが、前年度比1・5倍に急上昇した。「昨春、フルーツ入りグラノーラ味を投入してから女性ユーザーが増えている。製菓会社なので、おいしく作ることはもともと得意。大豆や乳由来のプロテイン原料臭をマスキングする技術を駆使し、ベイクドチョコレート味も売れています」と健康マーケティング部の嶋貫侑希子さん(33)は笑顔を見せる。「筋肉を意識すると身近になるのがプロテイン。私もそうですが、ジムに通う女性の増加が背景にある。商品に社会が追いついている」

 厚生労働省のタンパク質の1日摂取推奨量は成人女性で50グラム(男性は60グラム)だが、個人差が大きく「トレーニング中の人は倍量必要」とも指摘される。森永のバーの1本には、納豆1パック(50グラムで約8グラム)を超える10グラムのタンパク質が含まれており、手軽に補える点がウケているようだ。

 松屋銀座(東京都中央区)の屋上に5月25日、「美カラダ」をテーマにしたビアガーデンがオープンした。

 モデルや芸能人の食事・筋トレ指導を手がける“腹筋女子”のカリスマ、クロスフィットトレーナーのAYAさんがメニューを監修。プロテイン豊富なスーパーフード「スピルリナ」を配合した「飲むサラダ」をはじめ、高タンパク質・低カロリー・低糖質の肉や野菜を充実させた。

 「しなやかな美カラダを目指す方に向けた『美しくなるビアガーデン』。ファッションに敏感な女性がターゲットです」と広報担当。1人260グラムの肉類を用意したスタンダードBBQプランが、2時間飲み放題付きで5500円など。9月末までの期間中、前年比1割増の売り上げ、1億500万円を目指す自信の企画である。

 社内の20代後半“美容通”が「ゴールデンタイムに肌や髪にタンパク質が行き渡るように、寝る30分前にプロテインを飲んでいます」という。

 太りそうな話だと思いきや、取材に出向いたアサヒグループ食品では「睡眠前の摂取はお勧めです」と担当者。「筋肉の増強に効果的で、1食80キロカロリーほどなので太る心配も少ない」と説明された。

 同社は今春、サプリメントの「ディアナチュラ」から初のプロテインパウダーを発売。ビタミン、ミネラルなど23の美容栄養成分が一度に取れるそうで、商品CMでは女優の井川遥さんが髪をなびかせ艶っぽく走っている。

 さかのぼれば、平成6年発売のプロテイン「ウィダー inゼリー」の初代CMキャラクターは橋本聖子さん(現・参院議員)。スピードスケートと自転車競技で、日本最多の五輪出場記録を誇るトップアスリートであったことを思うと、今日の一般化には隔世の感を覚える。

 筋肉や肌のみならず骨や内臓など全身の資本となるプロテイン。美容目的のほか、高齢者の低栄養対策など活用の幅はますます広がりそうだ。



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