仏の高速炉、計画縮小 協力の日本、開発見直しも(産経新聞)



 日本が研究開発などで国際協力するフランスの高速炉の実証炉「ASTRID(アストリッド)」計画について、フランス側が1日、計画を大幅に縮小する方針を明らかにした。日本は1兆円を超す国費を投入した高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)の廃炉を一昨年12月に決めており、当面の高速炉開発にアストリッドを活用したい考えだったが、計画縮小で日本の高速炉開発が見直しを迫られる可能性もある。

 1日に経済産業省の高速炉開発会議の作業部会の会合が開かれ、フランス原子力庁の担当者が出席。同国に建設予定のアストリッドについて新たな計画に変更するとした上で、出力は当初予定の60万キロワットではなく「10万~20万キロワットが適正だ」と説明した。この場合、廃炉が決まったもんじゅの出力28万キロワットを下回るが、「当初の計画よりも低コストで必要なデータが得られる」と強調した。2024年ごろに建設の是非を判断するという。高速炉開発は「実験炉」「原型炉」「実証炉」「商用炉」と4つの段階を踏んで長期的に行う。アストリッドは実証炉で、原型炉のもんじゅより一段階先に相当する。フランス原子力庁の担当者は高速炉の実用化の必要性について「それほど緊急ではないと考えられる」との見解も示した。

 日本は14年に、フランスとアストリッドでの協力を開始した。研究に協力する原子力メーカーなどへの委託費として今年度は51億円の予算を計上している。

 日本はもんじゅの廃炉後も高速炉開発を続ける方針で、経産省の高速炉開発会議の作業部会では今後10年程度の間の開発目標などを具体化した工程表を今年末までにまとめる。20年以降のアストリッド計画への協力のあり方についても今年末までに詰める方針だ。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す