米、鉄鋼・アルミ輸入制限拡大 加・メキシコ報復、EUは提訴(SankeiBiz)



 トランプ米政権は1日、鉄鋼とアルミニウムに高関税を課す輸入制限を欧州連合(EU)とカナダ、メキシコに発動した。これを受け、EUは1日に米国を世界貿易機関(WTO)に提訴する方針。カナダ、メキシコ両政府も5月31日に報復関税を課すと発表するなど、3カ国・地域は一斉に対抗措置に動き出した。米国と同盟国の貿易摩擦が一段と激化する可能性がある。

 EUのユンケル欧州委員長は同31日、米国の決定について「純粋に単なる保護主義だ」と批判。マルムストローム欧州委員(通商担当)は「世界の貿易にとり悪い日だ」と述べた。

 EUは既にWTOに対し報復関税の対象とする米国製品のリストを提出。対象は最大総額64億ユーロ(約8000億円)に上り、第1段階を6月20日から発動する準備を整えている。

 一方、カナダは、最大128億ドル(約1兆4000億円)相当の米製品に7月1日から関税を課すと発表した。鉄鋼やアルミ、ウイスキーなど幅広い製品に10%か25%の追加関税を検討する。トルドー首相は記者会見で、米国の輸入制限を「全く受け入れられない」と述べた。

 メキシコも米国産の豚の肩肉、チーズ、リンゴ、ブドウ、一部の鉄鋼製品などに報復関税を6月1日から課すと発表した。

 トランプ米政権は3月に鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税を課す輸入制限を発動。5月末まで暫定的にEU、カナダ、メキシコを除外していたが、米国の貿易赤字削減に向けた要求を3カ国・地域が受け入れなかったため対象に加えた。当初から輸入制限の対象だった日本は、除外を働きかけているものの、米国側は応じていない。(カナダ西部ウィスラー 塩原永久、ベルリン 宮下日出男)

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