カーネ 販売苦戦 直前まで引き強まらず 「母の日」向け取引 総括(日本農業新聞)



 2018年の「母の日」(13日)向けの生花取引は、期間を通じて安値基調だった。主力花材のカーネーションの日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は、「母の日」直前まで1本40~60円と、前年の1、2割安で推移。小売りの仕入れが直前に集中したため、それ以外の時期は取引が盛り上がらなかった。ドライフラワーを瓶詰めしてアルコールなどに浸した商品「ハーバリウム」の贈答での人気が高まり、生花の販売が押されたことも響いた。

 今シーズンの国産カーネーションは、3月以降の好天で生育が進んだ。例年であれば2週前の5月に入って出荷が増えてくるのに対し、2週間ほど早く4月下旬から増量。需要とずれがあり、序盤の相場は前年を1割前後下回った。

 取引ピークとなる5月2週目(3営業日前から)は、雨天の影響で出回りが減少。それでも2営業日前までは相場が前年を割り込んだ。卸売会社は「消費者からの注文が固まる母の日直前まで、市場からの仕入れを控える動きが強かった」とみる。例年だと直前の営業日は安値で取引されることが多く、そこを狙って仕入れを増やそうとする業者もいたという。

 このため、直前の営業日(11日)は入荷減と間際需要が重なり、日農平均価格は1本70円で前年比11%高と、過去3年間で最高値を記録。市場関係者は「直前で高値がつくのは異例の展開だ」と振り返る。

 鉢物カーネーションも販売が苦戦した。東京都中央卸売市場の「母の日」の9営業日前から直前までの入荷量は80万鉢と、生育前進の反動で前年比19%減。一方、平均単価は2~5割安にとどまり、卸売会社は「需要期に量がそろわず、他の花材に注文がシフトした」と指摘する。

 国産の安値相場を受け、輸入量は少なかった。農水省の植物検疫統計によると、4月4週から5月2週までの輸入量は2960万本で前年比9%減だった。

 「母の日」商戦で生花の販売が苦戦したのは、「ハーバリウム」の人気の高まりがありそうだ。今年から「母の日」向けにギフト商品を取り扱う小売店が増加。首都圏のホームセンターは「初めて売り出したが、ギフト全体の売り上げの2割を占め好調だった」と明かす。市場関係者は「ハーバリウムは持ち運びが楽で手入れも不要なので、生花の需要を奪いつつある」と指摘する。

日本農業新聞



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