無意味な「目標設定面談」が横行している理由(東洋経済オンライン)



5/18(金) 8:00配信

東洋経済オンライン

 暖かくなり、1年で一番過ごしやすい時期が到来した。しかし同時に、「5月病」の時期でもある。4月に新しく目標を設定したものの、実のところ、モチベーションが上がっていないという職場も多いのではないだろうか。

 実際、期初の4~5月に当年度の目標設定面談が行われている会社は少なくない。

 ところが、である。大手企業の人材開発や経営・組織コンサルティングを数多く手掛ける筆者には、「面談がうまく機能していない」とご相談をいただくケースが意外に多い。

 ある企業で面談に関する調査を実施したところ、上司は7割が面談の意義を実感していたが、部下は2割程度にとどまっていた。つまり目標設定やアドバイスを受ける側の8割が「面談は意味がない」と感じていたのだ。

 このような状態では、いくら面談を行ったところで時間を浪費するだけ。目標達成も社員の成長も望めない。そこで今回は、面談がつまらないと感じてしまう要因についてご紹介していこう。

■つまらない面談は、一方通行になりがち

 ひとつの目安は、マネジャーとメンバーの発言量。課題を抱えている企業の面談を調査したところ、30分の面談のうちメンバーの発言時間はわずか3分という面談も存在した。つまり、マネジャーが自分の意見を一方的に話し、メンバーは頷くだけという状態なのだ。

 では、なぜ一方通行な面談になってしまうのだろうか。それにはいくつかの要因がある。典型的なのは、目標を下ろすだけ、指示をするだけの場になっていることだ。

 メンバーに任せたい仕事が、事業やサービスにとってどんな意味があるのかを伝えているだろうか。また、メンバー本人が目指すキャリアや生き方を把握し、今の仕事と結びつけて会話できているだろうか。こうした接続ができると、仮に地味だと思われがちな業務であっても、その役割の重要性が理解でき、自分がやり切る意義にも気づくことができる。

 このような会話は、今どのような想いで業務に取り組んでいるか、どんな将来を描いているのかをメンバーから引き出さないと成立しようがない。だからこそ、一方通行ではなく対話が重要なのだ。

 また、マネジャーの多くはプレイヤーとして優秀であったからこそ今の立場を務めているため、自身の成功体験を引き合いに出したマネジメントをしがちだ。しかし、メンバーはマネジャーと同じではないし、時代はすでに変わっている。「私はこうやって乗り越えた」だけでは、メンバーからは単なる押し付けに思われてしまう。「どうせこの人に言っても仕方がない」と口ごもる気持ちが芽生えてもおかしくない。

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