銀座線や井の頭線…「稼げる路線」の共通点(東洋経済オンライン)



5/18(金) 4:30配信

東洋経済オンライン

 国内に存在する鉄道路線の数は2017年3月31日現在で延べ763路線だ。うち、JRが267路線、JR以外が496路線である。大手私鉄や地下鉄、中小私鉄、第三セクター鉄道といったグループ分けが可能なJR以外の496路線は、さまざまな性質をもつ。

【表】全国大手私鉄各路線の営業係数

 これらの路線を同じ尺度で比べることは難しいが、輸送規模の面では旅客または貨物の「平均通過数量」が役に立つ。平均通過数量とは、旅客人キロまたは貨物トンキロを年間の営業キロで除して求めた数値を指し、輸送密度ともいう。

 路線ごとの収支を比較するには営業係数が向く。100円の収入を得るに当たって何円の費用を要するかという営業係数は売上高営業利益率の逆数ともいえ、鉄道業界ではこちらの数値が一般的だ。

■営業係数で知る路線の特徴

 多くの路線で平均通過数量は明らかにされているものの、営業係数は鉄道事業者または軌道経営者に一つの路線しか存在しない場合を除いてほぼ明らかにされていない。それでも、大手私鉄や地下鉄などでは路線ごとの収入が公表されるケースが多く、あとは路線ごとの費用がわかれば求められる。

 収入、費用を推測する手段として挙げられるのは、営業キロや旅客人キロの比率に基づいた配分法だ。基本的な考えとして、運賃や料金による運輸収入、そして列車を運行するためのコストである車両保存費(車両に関する費用)、運転費(列車を運転するための費用)、運輸費(駅などの費用)は旅客人キロに比例すると考えた。一方で運輸収入以外の収入や列車を運行するためのコスト以外の費用は営業キロに比例すると見なしている。

 以上から求めた営業係数には言うまでもなく誤差は存在するものの、大まかな特徴を知るには適しているであろう。

 今回はJR以外の496路線のうち、大手私鉄・地下鉄・中小私鉄各線の営業係数の試算をお目にかける。

 ■大手私鉄

 目立つのは京浜急行電鉄空港線の好調ぶりだ。2014年度の営業係数は44.5であり、今回試算した大手私鉄の路線中、唯一の40台を記録している。

 好調の原因は92億5484万円と、京急全線の収入全体の805億3275万円に対して11.5%を占める空港線の収入だ。営業キロ6.5kmの空港線の1営業キロ当たりの収入は14億2382万円と、泉岳寺―浦賀間を結ぶ営業キロ56.7kmの本線の11億4693万円を上回る。大手私鉄全体を見回しても、東京急行電鉄東横線の21億9459万円、同じく田園都市線の18億3763万円に次ぐ数値だ。

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