武田社長、シャイアー買収「大きな一歩」 健全な財務維持に自信(SankeiBiz)



 武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長は9日、東京都内で記者会見し、前日に合意を発表したアイルランド製薬大手シャイアーの買収について、「研究開発主導型でグローバルな、バイオ医薬品のリーディングカンパニーになる」と意義を強調した。武田は、日本企業の海外企業買収で過去最大となる約460億ポンド(約6兆8000億円)を投じる計画。財務悪化を懸念する声もあるが、ウェバー氏は「(買収後も)健全な財務を維持できる」と自信を示した。
 ウェバー氏は今回の買収を「グローバルな医薬品のリーダーになるための大きなステップ」と説明。「これまでの戦略を変更するのではなく、加速のために行う」と、過去に手掛けた大型買収と基本的な狙いは変わらないことを強調した。
 武田は、がんと消化器系疾患、精神神経系疾患を重点3領域としてきた。ウェバー氏は、シャイアーが加わることで「治療領域の補完的効果が期待できる」とし、「(消化器系疾患と精神神経系疾患の)2つが強化され、さらに希少疾患が加わる」とした。
 また、売上高の6割超を最大市場の米国が占めるシャイアーの取り込みで、「地理的にもパーフェクトなバランスになる」と訴えた。
 一方、買収で1兆1000億円を超える武田の有利子負債は大幅に膨らむ見通し。買収に伴う大量の新株発行で、既存株式の価値が下がることへの懸念もあり、9日の武田株は前日比109円安の4529円で取引を終えた。ウェバー氏は有利子負債について、「(一時的に現在の)4~5倍となるが、2倍レベルまで急速に下げる。自信を持っている」と強調。配当政策も変えないとした。このほかグローバル化の加速に伴い、本社を日本から海外へ移すとの見方を否定し、「本社は日本から移さず、将来も日本企業であり続ける」と断言した。
 会見には、社外取締役で取締役会議長を務める坂根正弘コマツ相談役も同席。「経営陣が一枚岩になれば非常に大きな企業価値を実現できると思っている」と述べた。

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