働き方改革は案外バカにできない成果を生む(東洋経済オンライン)



5/10(木) 6:00配信

東洋経済オンライン

 目下、国会で審議されている働き方改革。が、審議は詳細な条項について集中しているため、大局を見失いがちだ。しかし、日本には、露骨な性差別のような雇用システムにおける最悪の諸欠陥の一部を改善すると同時に、生産性を高めるというユニークなチャンスもある。

 日本がそうした「ウィンウィン」の成果に達するという保証はない。だが、それだけに日本の政治家や官僚、経営者、労働組合代表、労働者、そして国民も含めて誰もががその成果を勝ち取るために努力をしなければならない。

■労働力不足は性差別是正の機会

 日本は、政府が労働市場問題にかなりの焦点を当てているという点で、非常にユニークである。安倍晋三政権はこれを「働き方改革国会」と宣言し、そしてまたいわゆる「人づくり革命」としての教育と、職業訓練の再検討にも大きな努力を注いできた。

 このため、日本において問題なのは政治的な意思ではなく、政策の内容と、それを職場レベルで実施することである。果たして政府はそれをきちんと理解できるだろうか。そして、雇用主は政府の政策に従うだろうか。

 日本が、労働力過剰から労働不足の状態に変化していることは、日本の厳しい序列型雇用システムに潜んでいる性差別に取り組む絶好の機会である。この数年で完全失業率が2.5%(2018年3月時点)まで下がり、応募者に対する求人倍率が2017年に1.6:1となったことで、この傾向は明白となっている。

 こうした中、政財界は人員と労働コスト削減によるプラマイゼロの計画から、女性労働力の参加と労働生産性向上という積極的な目的への目標転換によって労働力不足に対応してきた。

 上記を踏まえて、これから挙げることについて考えてもらいたい。

 現在、日本には同一労働同一賃金と労働時間削減のような社会民主主義的な目標を推進する保守与党がある。確かに自民党は左派野党と同じ理由からこれらの政策を支持しているわけでも、また野党と同じ方法でこれらを実施するわけではない。自民党は同一の権利の推進よりも、労働力の増大、生産性の向上、消費への刺激、そして出生率の上昇に関心を抱いている。

■女性の社会参加は生産性向上につながる

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