カジノ誘致の経済波及効果は約3千億円 和歌山県が基本構想 依存症対策にIRカード導入(産経新聞)



 和歌山市の人工島・和歌山マリーナシティへのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致を目指す仁坂吉伸知事は、和歌山でのIRのあり方をまとめた基本構想を発表した。IR誘致が実現した場合の県内への経済波及効果を約3千億円と試算。現金をチャージしてカジノを利用できる「IRカード」を活用した独自のギャンブル依存症対策の導入を目指すことも盛り込まれた。

 県は今後、4月に閣議決定されたIR実施(整備)法案の国会での審議の行方を踏まえながら、和歌山への進出に関心があるIR事業者を対象に基本構想への意見を募り、内容をさらに具体化させるという。

 基本構想では、カジノだけではなく、海外のVIPも宿泊できる高級ホテルや世界規模のスポーツ大会も開催できる全天候型のアリーナ施設の開設が掲げられ、世界遺産・高野山や熊野古道などを生かした「多種多様な観光資源を背景にしたリゾート型IR」を目指すと打ち出した。

 マリーナシティにIRを開業した場合の年間の来場者数は約400万人、県内への経済波及効果は約3千億円と試算。観光業など雇用創出効果は約2万人と想定した。

 また、IR実施法案には事業者がカジノ収益の15%を都道府県などの認定自治体に納付することやカジノへの日本人入場料の半額が自治体の収入になることが盛り込まれたが、これらは福祉や教育の財源として活用するという。

 依存症や客の破産リスクの回避に向けた対応策としては、マイナンバーカードで入場回数をチェックする国の規制に加えて県独自の対策を実施。客の使いすぎを防ぐために限度額の設定機能を入れたIRカードを導入したり、カジノに高額をつぎ込む「問題ギャンブラー」に退場を求める依存症対策専門員を配置したりする。

 県ではこれまで、依存症への懸念からIRを誘致できたとしてもカジノへの日本人の入場を禁止する方針を示してきたが、こうした県独自の対策に賛同する事業者が現れた場合、入場制限を撤回するという。

 仁坂知事は会見で「観光立県を目指す和歌山にとって、IRはとっておきの観光メニューだ」と語った。



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