MRJ、火力発電、トルコ原発…三菱重工、売上高5兆円達成へ3つの課題(SankeiBiz)



 三菱重工が2020年度までの中期経営計画で、連結売上高を17年度より1兆円超増やし5兆円に引き上げる強気の計画をぶち上げた。宮永社長は、手持ちの受注が多く、買収戦略も駆使することで実現できると強調するが、17年度までの3年間の計画では、掲げた5兆円の売上高目標が大幅な未達になった経緯もある。計画実現に向けては、3つの課題の克服が大きな鍵を握りそうだ。

 1つ目の課題が、経営の屋台骨を支える火力発電事業の逆風だ。欧州を中心に太陽光や風力など再生エネルギーの普及が加速し、三菱重工が得意としている大型ガスタービンの市場が大きく縮小している。ただ宮永社長はガスタービン市場は17年度が底だったとの見方を示し、周辺のサービス事業などを伸ばすことで「火力発電事業は20年度まで売上高がずっと回復していく」と述べた。

 MRJの開発遅れも引き続きの課題だ。現状では米国での飛行試験などを通じ、国が機体の安全性を認証する「型式証明」の取得に向けた取り組みを加速する。

 宮永社長は20年半ばに初号機を納める計画に変更はないとし「30年代までかけて(投資分を)回収したい」と長期計画で取り組むとした。ただ、MRJは設計変更などで納入時期を5度も延期した経緯があり、これ以上の納入の遅れは経営の重しとなりかねない。

 さらに足元で急浮上したリスクは、参画するトルコの原子力発電計画だ。事業化に向けた調査が大幅に遅れており、今後コストが膨らむ恐れもある。

 宮永社長は日本やトルコの政府と相談しながら事業を進めると説明したが、対処の仕方を誤れば、大きな懸案になる。(今井裕治)

【関連記事】

Related Post



コメントを残す