畜産クラウド構築 牛の情報一括提供 乳量や疾病履歴ネット上で集約 農水省 20年まで(日本農業新聞)



 農水省は2020年までに、畜産農家がスマートフォン(スマホ)などで牛の飼養管理に関する情報を把握できるシステムを立ち上げる。畜産関係の各組織が個別に保有している乳量や疾病の履歴などの情報をインターネット上で集約し、牛の固体識別番号を基にその牛に関する情報を一括して入手できるようにする。「情報を基に牛の特徴を把握し、経験や勘に頼る飼養管理からの脱却を図る」(同省)狙いだ。

 構築するのは「全国版畜産クラウド」というシステム。農家がスマホなどでインターネットに接続すれば、どこからでも情報を引き出せる仕組みにする。

 例えば、現状で牛の乳量や乳成分に関する情報は、家畜改良事業団が牛群検定を行い把握しており、各農家は検定結果を書類で受け取るなどしている。一方、農家が導入した牛の疾病や治療の履歴を知りたい場合、その牛の治療を担当していた獣医が所属する農業共済団体に問い合わせるといった、個別の対応が必要になる。

 こうした情報収集の手間を省くため、各組織の持つ情報をインターネット上で集積する。人工授精の回数や給与された飼料、市場での牛の取引価格などの情報も収集する。

 牛は生産履歴を把握する国のトレーサビリティ制度に基づいて、一頭一頭に固体識別番号が割り振られている。飼養している牛の同番号を基に、その牛に関する一連の情報を引き出せるようにする。

 情報を基に農家が各牛の特徴を把握し、乳量を効果的に伸ばすための飼養管理や、人工授精や出荷するタイミングの判断などに生かしてもらう。将来的には、畜産農家向けの経営分析ソフトを開発する民間企業も情報を共有できる仕組みにし、こうした企業の商品開発も後押しする。

 同省は全国版畜産クラウドの構築に向け、18年度予算で2400万円を計上し、システム整備費などに助成している。19年度以降も継続的に予算を措置したい考えだ。

日本農業新聞



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