紛失防止タグ、異業種と展開 MAMORIO、事業領域を拡大(SankeiBiz)



 紛失防止タグの開発・販売を手掛けるMAMORIO(マモリオ、東京都千代田区)が新たな事業領域への展開を図っている。エーザイとの協業で昨秋にスタートした軽度認知症患者向けのお出かけ支援ツール「Me-MAMORIO(ミマモリオ)」を発展させるほか、紛失防止を知らせるクラウドシステムを外部の企業なども利用できるよう、公開することを検討。MAMORIOの増木大己社長は「さまざまな企業と連携しながら、世の中から『無くす』を無くしたい」と意欲をみせる。

 ミマモリオは直径約4センチ、厚さ約6ミリの円形の電子タグで、帽子などに縫い付けて使う。駅などに設置された専用受信装置やアプリを取り込んだスマホ所持者に近づくと、自動で位置情報がサーバーに送信され、家族や介護関係者はスマホでミマモリオの位置情報を確認できる。

 同社は2016年、近距離無線通信規格のブルートゥースを活用した紛失防止タグ「マモリオ」を発売。あらかじめスマートフォンに専用アプリをダウンロードしておき、鍵など無くしやすい物にタグを取り付ける。タグから発信される電波がスマホに届かなくなると、自動的にメールをスマホに送り、落としたことを知らせる。17年12月には新型の「マモリオS」を発売、2つのモデルで累計数十万個を売り上げた。

 日本では落とし物を拾ったら交番に届けるのが当たり前。しかし海外では交番にあたる仕組みを導入している国は数えるほどしかないため、拾得物を届ける手段がない。「落とし物が確実に手元に帰ってくるようなインフラなり、仕掛けがあれば」。これがマモリオの出発点だった。

 MAMORIOは、東京急行電鉄が15年に実施した起業支援プログラムに参加したのをきっかけに、16年11月から半年間、渋谷駅の東急電鉄が管理する構内でマモリオの実証試験を行ったところ多くの鉄道会社が関心を示し、いまでは首都圏中心に約200路線の駅構内などにマモリオの受信装置がある。

 マモリオの前身となった事業が「落とし物ドットコム」。落とし物の概要や落とした場所などの情報を専用ホームページに書き込み、公開する。寄せられた情報のうち約40%が持ち主に戻っているという。

 2020年に開かれる東京五輪には、世界中から多くの人が来日する。「物を無くすことを無くし、落とし物がかならず戻る世界を作りたい」。増木社長の描く未来は、外国人には想像できない世界になりそうだ。

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