世耕弘成経済産業相は15日、来日した中国の鍾山商務相と東京都内で会談し、両国間の経済や貿易の課題について協議した。
中国側は鉄鋼などに高関税を課す輸入制限など米国による保護主義的な政策に懸念を示したのに対し、日本側は報復措置の応酬は世界経済に悪影響を及ぼすとして自由貿易の重要性を指摘した。両国は世界貿易機関(WTO)を中心とする多国間貿易体制を推進することを確認した。
また、日中や東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国が交渉している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の妥結に向けても意見を交わした。
会談の冒頭、世耕氏は「経済関係の発展が両国の最も重要な基盤であり、幅広い協力を進めたい」と強調した。
鍾山氏も、「経済と貿易関係が両国の牽引(けんいん)役だ」と述べ、協力を進めていく考えを示した。
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