シリア攻撃 原油、70ドル突破も 供給懸念でガソリンに先高観(産経新聞)



 米英仏がシリアのアサド政権への軍事攻撃に踏み切ったことで、原油相場は大きな影響を受けそうだ。主要産油国の協調減産などで原油価格は1バレル=60ドル台で推移しているが、供給懸念が高まれば70ドル突破が視野に入る。国内のガソリン価格にも先高観が浮上する。(会田聡)

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 13日のニューヨーク原油先物相場は5日続伸し、指標の米国産標準油種(WTI)の5月渡しが前日比0・32ドル高の1バレル=67・39ドルと2014年12月以来、約3年4カ月ぶりの高値で取引を終えた。攻撃前だが、市場では警戒心で前週末の6日より約9%上昇した。

 シリアは大きな産油国ではないが、中東情勢が混乱すれば原油供給が滞る恐れがある。ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「攻撃の規模が焦点になる」と指摘する。米国は昨年4月にもシリアの空軍基地を攻撃したが、アサド政権を支持するロシアなどの反発は限定的。今回も攻撃の規模次第で、「原油価格は一時的に70ドルを超えても、65ドル前後に収束してくる」(上野氏)。

 一方で、ロシアやイランが強硬に反発すれば供給懸念が広がる恐れがある。イランが「後ろ盾」とされるイエメンの武装派組織フーシは、隣国のサウジアラビアにミサイル攻撃を続けている。サウジは親米国家で、石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国。石油天然ガス・金属鉱物資源機構の野神隆之・主席エコノミストは「フーシが攻撃を強めてサウジの油田に被害が及べば、原油価格は70ドル台が続き、80ドルに達する可能性もある」と話す。

 原油価格の変動は、国内のガソリン価格にも影響を与える。経済産業省によると、今月9日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、2日時点の前回調査より20銭高い143円30銭。原油が一段高となれば、ガソリン価格の値上がりが続きそうだ。

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