豪華キャンプ、観光地で開発加速 若者取り込みへ(産経新聞)



 「グランピング」と呼ばれる豪華なキャンプ市場が新段階に入ってきた。若い世代に対する訴求力の高さから、客層の若返りを図る観光地でグランピング施設開発が相次いでいる。利便性の高さや友人と写真を共有したくなる景観作りなど一芸を競っている。(佐久間修志)

 富士の麓に抱かれた静岡県御殿場市。藤田観光は12日、東名高速御殿場インターチェンジから車で約3分にある約1万7千平方メートルのなだらかな平地に27日開業予定の「藤乃煌(きらめき) 富士御殿場」を報道陣に公開した。20棟ある全キャビンから富士山が望め、責任者の山内遥介氏は「写真映えもばっちりで記念日にも最適」と胸を張る。

 同社がホテルを運営する近隣の箱根エリアは顧客の年齢層が比較的高く、若い観光客への訴求が課題だった。藤乃煌ではキャンプ初心者も利用しやすいよう、宿泊施設はテントでなくキャビンとし、リビング部分は可動式の天幕でオープン化。自然との一体感と快適性の両立を図った。

 グランピング施設整備は昨シーズンから各地で顕在化している。京浜急行電鉄は昨年6月、グループが三浦半島(神奈川県)で運営する「観音崎京急ホテル」敷地内にアウトドアメーカーとコラボレーションした施設をオープン。東京湾を一望できる屋外デッキで、地元食材を使ったキャンプ料理を楽しめ、入浴は併設する温浴施設を利用できる。

 同ホテルの宿泊客は40代以上が中心だったが、施設オープンからは20~30代も増えてきた。「グランピングならゆったりと滞在すること自体がコンテンツになる」(京急)ため、レジャー施設が集積していないという三浦半島の課題もカバーできるという。

 グランピング体験を若者の別荘取得につなげようというのが東急リゾートサービス。同社が別荘地を運営する蓼科高原(長野県茅野市)のレジャー施設で、グランピング体験とともに宿泊できる住宅展示場を整備した。森林に囲まれた暮らしを実体験することで、別荘購入のイメージを膨らませやすいという。

 かつて取得が盛んだった別荘はオーナーの高年齢化が進み、エリアの持続的発展には若い世代への代替わりが必要だった。担当者は「若い世代は本当にいいと感じたものには投資を惜しまない。豊かな体験を通じて、暮らし方の選択肢を広げてもらえれば」と話している。

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