2017年の理美容業倒産は過去最多の151件、負債トップは脱毛エステのグロワール・ブリエ東京(帝国データバンク)



 昨今、一般消費者の被害が大きい美容関連企業が数多く取り沙汰された。なかでも2017年3月には、一般会員11万人が影響を受けた脱毛エステのグロワール・ブリエ東京が特定商取引法違反などを引き金に、約97億7200万円の負債(エステ関連業界では過去2番目の大型倒産)を抱え破産申請に追い込まれた。こうした事例に伴い、業界は近年、サービスの安全・健全化を求め、消費者保護施策を進める途上にある。

 一方、「衛生行政報告例(2016年度)」(厚生労働省)では、理容所は約12万2000施設で前年度比1.6%減となったものの、美容所は約24万3000施設で同1.3%増と推移、傾向が分かれている。今後一層、大手と中小零細の二極化や企業再編の進行が見込まれ、その影響度が注目される。

 帝国データバンクは、「理容業」と「美容業」における、2007年~2017年の倒産(法的整理のみ)について分析した。なお、本調査は今回が初めて。

※「理容業」とは理髪店、床屋、理容院、理容所、バーバー、「美容業」は美容院、髪結業、美顔術業、マニキュア業、ペディキュア業、ビューティサロン、ビューティドック、エステティックサロンをそれぞれ主業として手がけるもの

理美容業の倒産は過去最多の151件、主な倒産はグロワール・ブリエ東京やHAIR DIMENSIONなど

 2017年の理美容業の倒産は151件判明。2年連続で前年比増加となったうえ、2011年(149件)を上回り過去最多となった。負債総額は(株)グロワール・ブリエ東京の倒産により、138億100万円(前年比252.5%増)となり、過去10年で最大。

 理美容業の主な倒産は、(株)グロワール・ブリエ東京やHAIR DIMENSION(株)など。(株)グロワール・ブリエ東京(東京都港区)は、首都圏を中心に脱毛サロン「エターナルラビリンス」を展開していたほか、2012年からはまつげエクステサロン「MAQUIA(マキア)」の経営も開始。駅近くの好立地を生かし、20~30代前半の女性をターゲットに比較的安価な価格設定で顧客数を拡大して、2014年9月期には年収入高約27億100万円を計上していた。

 しかし、広告宣伝費や固定費などの販管費が嵩み、利幅が縮小するなど収益状況は低迷。急激な店舗数増加から経営管理面は手薄となり、取引先との支払いトラブルなども発生していた。こうしたなか、2016年には契約代金の一括支払いを月で割った月額料金を「月額制」と表示するなどの「虚偽誇大広告」や中途解約者への返金拒否が発覚し、特定商取引法違反で消費者庁から一部業務停止を受け、急速に資金繰りが悪化。9月には(株)RVH(東証2部)より借入を行い、スポンサー支援に関する基本合意書を締結していたが、借入金の返済ができないことから2017年3月24日付でRVHグループへ事業を譲渡していた。

 負債は約97億7200万円。このうち、一般会員は約11万人(約90億円)にのぼる。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す