広告関連業者の倒産、2年連続増加の見込み(帝国データバンク)



 経済産業省の『特定サービス産業動態統計調査』によると、2017年の広告業売上高は約5兆9993億円(前年比1.5%減)となり、前年並みの水準を維持している。電通など広告大手3社の業績も堅調な推移を見せている一方で、近年は個人消費停滞のほか、リーマン・ショック以降に続いた景気低迷下での経費削減の浸透や震災・台風など自然災害の影響に伴う広告需要の減少が指摘されており、苦戦を強いられる小規模業者の現状がうかがえる。

 帝国データバンクでは、2009年以降の広告関連業者の倒産動向(負債1000万円以上、法的整理のみ)について、集計・分析した(前回調査は2015年2月)。

※広告関連業者とは、広告代理業、広告業(屋外広告業、その他の広告業)、宣伝物制作サービス業(広告制作業、ディスプレイ業、看板書き業)を主業とする企業

2017年は5年ぶりに前年比増、2018年も増加基調で推移

2018年の広告関連業者の倒産件数は、10月末時点で129件となり、前年同期(2017年1-10月)の121件を上回り、このままのペースで推移すると、2年連続で前年比増加の見込み。一方、負債総額は同月末時点で138億2700万円となり、2014年以来4年ぶりに100億円を突破している。

 広告関連業者の倒産は、リーマン・ショック翌年の2009年(258件)をピークに、しばらくは減少傾向で推移し、2014年には200件を下回った。2013年から2016年までは4年連続で前年比減少が続いたものの、2017年には5年ぶりに前年比増加に転じ、2018年も増加基調で推移している。

「広告代理業」が2017年を上回るペースで推移

 業種別に見ると、「広告代理業」が72件(構成比55.8%)で最多となり、既に2017年の件数を上回っている。以下、「ディスプレイ業」が22件(同17.1%)、「広告制作業」が20件(同15.5%)と続いている。特に「広告代理業」は、主力取引先であるパチンコ店の閉店・自主廃業など業界不振の影響で売掛金の回収難に陥った業者が見受けられたほか、市況低迷の長期化による大口先の出稿減少や東日本大震災の発生に伴って広告自粛を余儀なくされるケース、広告媒体の多様化による同業他社との競合激化、広告内製化のあおりなどの要因が見られた。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す