山梨県を代表する高級老舗ホテル「湯村常磐ホテル」などの元経営会社、湯村興産(旧:常磐ホテル)が特別清算を申請(帝国データバンク)



「甲府の迎賓館」と謳われ、過去には天皇陛下御巡幸の際の宿泊地にもなった

 (株)湯村興産(旧:(株)常磐ホテル、TDB企業コード:280017961、資本金6000万円、山梨県甲府市湯村2-5-21、登記面=東京都中央区八重洲2-8-7、代表清算人田口和幸氏)は、9月14日に東京地裁へ特別清算を申請した。

 当社は、1929年(昭和4年)10月創業、49年(昭和24年)6月に法人改組。湯村温泉郷(山梨県甲府市)にある和風ホテル「湯村常磐ホテル」と、石和温泉郷(山梨県笛吹市)にある「石和常磐ホテル」を経営していた。「湯村常磐ホテル」は、47年の天皇陛下御巡幸の際の宿泊地となったほか、51年には県内初の「政府登録国際観光旅館」となるなど、皇族をはじめとする賓客の利用も多く、「甲府の迎賓館」と謳われ、山梨県を代表する高級老舗ホテルとして高い知名度を誇っていた。92年3月には総工費約33億7000万円を投じて全面改装し、団体・個人の宿泊や地元の宴会需要に対応。95年12月期には年収入高約25億7000万円を計上していた。

湯村常磐ホテルと石和常磐ホテルは通常通り営業中

 しかし以降は、設備投資に伴う借入金負担が収益を圧迫するなか、事業環境は厳しさを増し、経営の立て直しに取り組んでいた。近年では宿泊プランの見直しやインバウンド需要によって、2016年12月期の年収入高は約15億3700万円を計上していたものの、8期連続で当期純損失を計上するなど業況の改善には至っていなかった。そうしたなか、2017年4月に(株)常磐ホテル(旧・(株)湯村興産、2016年11月設立)へ旅館・ホテル事業に関する権利義務を承継。当社は現商号に変更し、11月30日の株主総会の決議により解散、特別清算の準備に入っていた。

 申立時点の負債は債権者約5名に対し約20億5857万円の見込みで、大半は金融債務。

 なお、「湯村常磐ホテル」ならびに「石和常磐ホテル」は、(株)常磐ホテル(資本金5000万円、山梨県甲府市湯村2-5-21、代表笹本健次氏)が通常通り営業を続けている。

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