乳牛 妊娠判定に紙チップ 低コストで迅速 北海道大学と日本ユニシス(日本農業新聞)



 北海道大学は、日本ユニシスと協力して乳牛の妊娠判定でのペーパーマイクロチップの活用に向けた研究を本格化させた。紙に印刷した試験紙に乳汁などを垂らすと、妊娠に関わるホルモンを検出して発色する仕組み。試験紙をスマートフォンで撮影して専用アプリで分析し、濃度の特定もできるようにする。低コストな上、酪農現場で迅速に判定でき、空胎日数の減少による繁殖成績の向上が期待できる。

 ペーパーマイクロチップは紙製の検査チップで、ろ紙に油性インクなどで検体の流路を印刷し、検出部に試薬を保持して作る。1検体当たり数百円ほどにコストを抑える予定。小型・軽量で持ち運びしやすい上、現場で5分ほどで結果が分かるのが強みだ。

 妊娠により分泌量が持続する黄体ホルモン「プロゲステロン」を検出する。人工授精後18~20日で検査できるため、従来より早期に判定でき空胎日数の減少が見込める。

 北海道大がマイクロチップの設計などを担当。判定しやすいように流路の長さや太さ、試料の滴下量などを検討する。ソフトウェア開発を手掛ける日本ユニシスが、画像分析技術や分析アプリを開発。今秋以降に実証試験を始める予定で、研究期間は来年3月まで。

 同技術には、ジャガイモのウイルスや、牛のストレス、小麦のかび毒などでも検査ニーズがあるという。同大工学研究院の渡慶次学教授は「試薬を変えればいろいろなものを測定できる。酪農家の生産性向上に貢献したい」と期待を込める。

日本農業新聞



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