母牛と長期間放牧 ストレス減り増体 7・5カ月離乳 3カ月を50キロ上回る 農研機構(日本農業新聞)



 周年親子放牧技術を研究している農研機構・東北農業研究センターは長い期間、子牛を母牛と一緒に放牧すると、子牛のストレスが少なく、発育が良くなることを突き止めた。「省力低コストな周年親子放牧の可能性が明らかになった」としている。

 同センターでは、耕作放棄地を活用した周年親子放牧は舎飼いより省力的で、収益性が高い子牛生産が見込めることから技術の開発に取り組む。

 試験では、放牧を想定して黒毛和種の親子7組で実施。舎飼いで粗飼料を与える条件で、3カ月離乳する区と、長期放牧を想定した7・5カ月離乳区を比較した。

 子牛が1日に食べる飼料の量は、両区とも差はないが、7・5カ月区の増体量は、3カ月区を上回った。7・5カ月齢で体重差は約50キロだった。飼養標準に基づく標準的な増体を上回る成績だった。

 栄養状態の目安となる血中の遊離脂肪酸濃度やコレステロール濃度では、3カ月区の子牛は栄養状態が悪かった。液状飼料から固形飼料への切り替えが7・5カ月区はスムーズで、ゆっくりルーメンが発達したとみる。同センターは「長期放牧は、母乳を摂取し栄養分が取れる。母牛が世話をすることでストレスが減り、結果的に発育が良かった」と説明する。

 高齢化で繁殖農家が減り、子牛が不足し、もと牛価格が高止まりしている。周年親子放牧は畜舎不要で初期投資が少なく、新規参入者も取り込みやすい技術とみる。

日本農業新聞



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