「人を不愉快にする手紙」書く人に欠けた配慮(東洋経済オンライン)



10/22(月) 15:00配信

東洋経済オンライン

主にビジネス書作家のデビューを支援するフリーの出版プロデューサーである亀谷敏朗氏による連載「伝わる文章術」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

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■ビジネスで「手紙を送る」意義

 ビジネスシーンで手紙を用いるときは、たいていこちらから何らかの意思を伝えることが目的です。クレームや発注案件の仕様変更など、こちらの要求を突きつける場合であればストレートに表現することも可能ですが、わざわざ手紙というメディアを選んでいるということは、多くの場合、その目的はこちらの頼みごと、お願いごとであろうと思います。

 こちらの頼みごと、お願いごとですから、あまりストレートな文面だと厚かましそうで、ためらいがちです。といって、極端に婉曲(えんきょく)的な表現では、結局、肝心なことがあいまいなままで、何を伝えたいのか不明瞭になりかねません。

 たとえば、使っているシステムが古くなっている会社にリニューアルを提案するとき、あまりダイレクトに「貴社のシステムは旧式です」とは言いづらいはずです。そのため、下の文例Aのように、遠慮がちな表現でシステムのリニューアルを提案しがちですが、これでは結局、何の話をしているのかよくわかりません。

【文例A】
今日ではモバイルのみならずスマホからでも、直接システムにアクセスし、受発注管理、生産管理、在庫管理、顧客との情報交換、決済処理等を行う会社が増えております。

貴社におかれましても、業務の効率化を進められていることと存じます。長年お取引いただいております私どもといたしましても、できる限り貴社のシステムのスペック向上に尽力いたしたいと考えているところです。

ぜひお役に立てる機会を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 お役に立ちたいと言われましても、このままでは何をしてくれるのか、相手はよくわかりません。

 といって次の文例Bのように、あまり露骨な表現で相手の問題点を指摘してしまうと、意図するところははっきりと相手にわかるものの、今度は相手の不興を買ってしまいそうです。

【文例B】
今日ではネットワークは社会インフラとなり、モバイルのみならずスマホからでも、直接システムにアクセスし、受発注管理、生産管理、在庫管理、顧客との情報交換、決済処理等を行う会社が増えております。

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