池井戸潤が語る「空飛ぶタイヤ」に込めた思い(東洋経済オンライン)



6/15(金) 7:00配信

東洋経済オンライン

ベストセラー作家・池井戸潤の小説はこれまで数多くテレビドラマ化されてきた。瞬間最高視聴率46.7%を記録した「半沢直樹」を筆頭に、「下町ロケット」「花咲舞が黙ってない」「民王」「アキラとあきら」「陸王」など、それぞれ高い評価を受けている。
そしてこのたび長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生らが出演する映画『空飛ぶタイヤ』が全国公開される。意外なことにこれが池井戸小説にとって初めての映画化となる。
原作は『月刊J-novel』(実業之日本社)で2005~2006年にかけて連載され、その後単行本化されている(2009年には講談社から、2016年には実業之日本社からも文庫化。今春単行本の新版も刊行)。本人が「ぼくはこの物語から、『ひとを描く』という小説の根幹を学んだ」と語るほど、思い入れの深い作品で、同時に第28回吉川英治文学新人賞と第136回直木賞の候補作になるなど、文学界で高い評価を得ている。映画が6月15日に公開されるにあたり、原作者・池井戸潤に、映画についての思いを聞いた。

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 ​――池井戸作品がこれまで映画化されてこなかったのは意外に思いました。

 映画化の話は時々来るのですが、なかなか実現しなくて。特に今回の『空飛ぶタイヤ』は題材的に難しいだろうと思っていました。しかし、今回はシナリオがしっかりとしていましたし、決まって良かったです。

 ――「ぼくはこの物語から、『ひとを描く』という小説の根幹を学んだ」と語るほどに、『空飛ぶタイヤ』という小説は思い入れの強い作品だと聞いております。

 他の小説が大切じゃないという意味ではありません(笑)。作家デビューから7~8年ほど経って、小説の作り方を変えるきっかけとなった作品です。プロット重視ではなく、人をリスペクトする書き方にしたんです。

■小説の作り方を変えるきっかけとなった作品

 ここには70人ほどの登場人物が出てきますが、そこには70人分の人生があります。それぞれが「生きている人間なんだ」ということを意識して書いた最初の小説で、今の作品につながるベースになっています。作家としての位置付けがここで変わったという点でも、記念碑的な作品だといえます。

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