帰宅したらLINEで通知 落とし物タグで子供を見守る(日経トレンディネット)



 「イクメン」や「ワンオペ育児」など、共働き世帯の増加によって子育ての話題に事欠かない昨今。育児の負担を軽減するサービスへのニーズは高く、IoT(モノのインターネット化)を駆使したさまざまな便利サービスが登場している。そんななか、Qrio(キュリオ)が子ども見守りサービス「Qrio ただいまキット ~こどもの『ただいま』をLINEでお知らせ~」を開発。2018年1月17日から予約を受け付けている。

【関連画像】Qrioの子ども見守りサービス「Qrio ただいまキット ~こどもの『ただいま』をLINEでお知らせ~」

 Qrioはこれまでもユニークな製品を開発、販売してきた。「Qrio Smart Lock」は、自宅などのドアに貼り付けるだけで、鍵をスマートフォンで開錠・施錠できるようにする機器。「Qrio Smart Tag」はスマートフォンと連携して落とし物を探せるスマートタグだ。

 そのQrioが3つ目の製品として発売したのが「Qrio ただいまキット ~こどもの『ただいま』をLINEでお知らせ~」。前述のQrio Smart Lock、Qrio Smart Tagを発展させつつも、従来とは全く異なる顧客層を狙った製品だ。担当者に開発の狙いを聞くとともに、製品の特徴を探った。

LINEに「ただいま」と通知してくれる

 Qrio ただいまキットは、子どもに持たせて発信機的な役割を担う「Qrio Smart Tag」と、家に設置して受信機となる「Qrio Hub」からなる。大まかな仕組みとして、Qrio HubがQrio Smart Tagを検知したり、逆に検知できなくなったりすると、自宅の無線LAN経由で親などのスマートフォンにメッセージを送る。メッセージはLINE、もしくはメールで受信できる。

 例えば、Qrio Smart Tagを子どものランドセルやカギなどに取り付けておくことで、子どもが出かける(=Qrio HubがQrio Smart Tagを検知できなくなる)と親のスマホのLINEに「行ってきます」、子どもが帰宅する(=Qrio HubがQrio Smart Tagを検知する)と「ただいま」と通知する。共働きの親にとっては、子どもがいつ出かけたか、あるいはちゃんと帰ってきたかを、仕事中でも知れるわけだ。

 Qrio Smart Tagは複数登録できるので、ランドセルと塾のカバンなど複数の持ち物に取り付けたり、きょうだい全員に持たせたりできる。また、LINEグループにも通知が届くため、祖父母などを追加することも可能だ。

●既存の製品を組み合わせて新しいサービスを生み出す

 Qrio Smart LockもQrio Smart Tagも、当初クラウドファンディングで支援を募って販売したこともあり、購入層の多くは「新し物好き」「ガジェット好き」だった。一方、Qrio ただいまキットのターゲットは家族。Qrioにとって新しい顧客層に働きかける新規事業といっていい。

 ただし、Qrio ただいまキットがユニークなのは、キットを構成するQrio Smart TagとQrio Hubがどちらもこのサービスのために新規開発された製品ではないことだ。既に販売しているスマートタグと、スマートロックをネット経由で遠隔操作するためのQrio Smart Lock向けオプションを組み合わせて、子どもの見守りという新しい製品を生み出した。

 その背景には、Qrioのビジネスに対する姿勢が挙げられそうだ。Qrioでは、もともと「製品単体を売る」という意識はなく「それぞれの製品で何ができるのか。サービスまでを含めて最終的な判断を下している」(事業開発部の高橋諒氏)という。そのため、開発ではまず「どんなサービスを作るべきか」を考え、そのサービスに応じて「必要な製品を作る」。極端な話、「スマホだけで済むサービスであれば、無理にハードウエアを作るは必要ないと思っている」と高橋氏は話す。まさに「モノ消費」ではなく「コト消費」を強く意識しているのだ。

●アイデアはユーザーのフィードバックから

 また、Qrio Smart LockやQrio Smart Tagを利用するユーザーからのフィードバックが、Qrio ただいまキットを生み出すアイデアの礎になっていることもあるようだ。

 例えば、Qrio Smart Lockは、Qrio Hubと組み合わせることで遠隔から操作できるようになるだけでなく、鍵の開け閉めをスマホに通知することもできるようになる。この機能はもともと旅行中の防犯などに役立てるために開発したそうだが、実際に利用したユーザーのなかには、子どもの帰宅時間を確認できることに利便性を感じた人がいた。「防犯にプラスして、家族の出入りにも活用できるというのは大きな気づきだった」と経営本部の望月剛氏は話す。

 Qrio Smart Tagの場合も、当初の想定では自宅の鍵やバッグ、傘などに取り付けておき、落とした場所や置き忘れた場所の確認に役立てるのが主な使い方だった。ところが、ユーザーの中には子どもにQrio Smart Tagを持たせ、迷子の防止に役立てているというケースがあったそうだ。「Qrio ただいまキットの生み出すベースのアイデアは、実は身近な場所にいろいろ転がっていたんです」(高橋氏)。

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