米キャリア合併 合意の裏にソフトバンクの心変わり 佐野正弘の“日本的”ケータイ論(日経トレンディネット)



5/10(木) 8:00配信

日経トレンディネット

ソフトバンクグループ傘下の米スプリントと、独Tモバイルの米国法人が、2019年をめどに合併することに合意した。これまで2度にわたって交渉が進められながらも、さまざまな要因から不調に終わった両社の合併だが、今回の突然の合意にはソフトバンクグループの戦略転換が影響していると考えられる。果たして今回は三度目の正直となるのだろうか。

【関連画像】TモバイルUSとの2度目の合併交渉は米国の政権交代後。しかしドイツテレコム側も合併後の経営権取得を主張したため、破談に終わった。写真は2017年11月6日のソフトバンクグループ決算会見より

●破談した相手との合併の真意は

 ゴールデンウイーク真っただ中の4月30日、再び米国発のビッグニュースが飛び込んできた。今度は米国で大手キャリア(通信事業者)の一角を占めるスプリントと、Tモバイルの米国法人(TモバイルUS)が合併するというのだ。

 スプリントは2013年にソフトバンクグループに買収されており、現在は同グループの子会社となっている。一方のTモバイルUSはドイツの大手キャリア、ドイツテレコムの子会社であるTモバイルの米国法人。米国市場のシェアでは現在、TモバイルUSが3位、スプリントが4位というポジションにある。両社は1位のベライゾン、2位のAT&Tに契約数で大きく水をあけられており、競争力強化を図るべく何度か合併交渉を行った経緯がある。

 最初の合併交渉は2013年。スプリントを買収した旧ソフトバンク(現ソフトバンクグループ)がドイツテレコムと合併交渉を進めていたのだが、米規制当局が両社の合併に否定的であったため、実現は難しいとして撤回された。

 2度目の合併交渉は2017年、米国の政権が交代したのが契機だった。だが、このときは既に市場シェアでTモバイルUSがスプリントを抜いていたため、ドイツテレコム側が合併後の経営権を主張。これにソフトバンクグループ側の経営陣が応じなかったことで破談となっている。

 そして今回は3度目の交渉となったわけだが、両社の発表内容を見るに、合併後の持ち株比率はドイツテレコムが41.7%、ソフトバンクグループが27.4%と、ドイツテレコム側が経営権を握る形となったようだ。このことから、ソフトバンクグループが経営権の掌握を諦め、両社の合併を優先したことが分かる。

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