お得に使うための格安SIM乗り換えの注意点(日経トレンディネット)



 春はスマホの新規契約や買い替えが集中するタイミング。大手携帯電話会社に加え、格安SIMを提供する企業の広告も活発だ。ただ、ネット広告やテレビコマーシャルで「格安SIM」「格安スマホ」という言葉を目にしても、結局、何が「格安」なのか、いまいち分からないという人もいるだろう。

【関連画像】大手携帯電話会社とMVNOのイメージ

 そこで今回は基本に戻って、そもそも格安SIMや格安スマホは何が「格安」なのか、大手携帯電話会社との違いや乗り換え時の注意点などを解説する。格安SIMを使ったことがない人、初心者の人に参考にしてもらいたい。

コストは安いが、通信速度が遅いことも

 格安SIMや格安スマホを提供しているのは、「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ばれる事業者だ。MVNOでは、NTTドコモやau(KDDI)といった大手携帯電話会社のネットワークを借り受けて、これに相乗りすることで通信サービスを提供している。

 MVNOでは、基地局をはじめとした通信インフラを整備しなくてもよく、手続きをオンライン経由に限定すれば店舗を開設する必要もないため、参入障壁が低い。通信事業者に限らず、さまざまな企業が参入しており、その数は2017年12月末の時点で800社以上になった(総務省の統計資料より)。

 MVNOと大手携帯電話会社の料金プランを比較した場合、同じ通信容量なら一般的に格安SIMのほうが安い。その理由は、ネットワーク設備や店舗網の整備にお金がかからず、通信料金を安く設定できるから。このため、「通信料金が格安になるSIMカード」=「格安SIM」という呼び名が定着したわけだ。

 大手携帯電話会社のネットワークを使っているので、料金は安くても、通信できるエリアは相乗りしている大手携帯通信会社と同じ。携帯電話番号による音声通話に対応したプランを選べば、「携帯電話・PHS番号ポータビリティ(MNP)」制度を利用して、大手携帯電話会社や他のMVNOから電話番号を持ち込むことも可能だ。

 ただ、自社の設備が限られている点はデメリットも生む。多くのユーザーが集中して利用する平日の12時台や、夕方から深夜の時間帯において、格安SIMの通信速度は遅くなりやすいのだ。

 また、大手携帯電話会社が標準で提供しているキャリアメール(携帯メール)も、MVNOではごく一部しか提供していない。独自のメールアドレスを用意するMVNOもあるが、既存のキャリアメールからはPCメールとして扱われるため、相手の迷惑メールの設定次第では受信してもらえないケースもある。

 それに、大手携帯電話会社では話し放題の通話定額プランを選べるが、格安SIMには時間制限のある通話定額プランやオプションしかない。これは、電話をよくかける人にとってデメリットだ。

 サポート体制にも違いがある。MVNOではコストを抑えるために、店舗を構えていないところが多い。店舗を持つMVNOもあるが、店頭では新規契約しかできない、というように限定的なサポートしか得られない場合がある。

 その場合、契約内容の変更やトラブル時の相談といったアフターサポートは、電話窓口、ウェブサイト、チャットといったオンライン窓口に連絡するのが一般的だ。オンラインの窓口は、24時間いつでも受け付けているのがメリットだが、店頭でのサポートに慣れている人にとっては、対面サポートを受けられないことを不安に感じる人も多いだろう。

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