他社IPの活用でタイトルの幅を広げるコロプラ キーパーソン激白! 進化するゲーム・ビジネス2018(日経トレンディネット)



クリエイティブ本部の設置で人材の流動性高める

――コロプラにとって2017年はどのような1年だったか教えてください。

森先一哲取締役(以下、森先氏): 2017年は5月に『プロ野球バーサス』、9月に『PaniPani-パラレルニクスパンドラナイト-』、そして10月に『ディズニー ツムツムランド』という3本の新作を投入しました。決して楽な年だったわけではありませんが、その分、経営を含めて会社全体の改革に着手できた1年だったと言えます。これを足場にして、2018年をやっていこうと考えているところです。

 まず大きく変えたのが組織です。以前はタイトルごとの事業部に分かれていたのですが、2017年1月からエンジニアやデザイナーをまとめた「クリエイティブ本部」という部署を、事業部とは別に設置しました。つまりクリエーターを抱える差配部門と、ゲームビジネスを執行する部門とを分離したわけです。

 現在、社内のほぼ全てのクリエーターはこのクリエイティブ本部に所属していて、事業部側の各プロジェクトにアサインされるという仕組みになっています。他社ではよく見られる構造かもしれませんが、当社ではしばらく取り入れていませんでした。2018年1月からは、さらにディレクターやプランナーなどが所属する3つの事業部を1つに統合し、「エンターテインメント本部」という新しい部署を発足しました。ここは私が管轄しています。

――従来の事業部制から、そうした機能組織制に変更された目的はなんですか。

森先氏: まずは業務の効率化です。昨今の「働き方改革」という流れにしっかり対応しようという狙いもあります。これまではタイトルにひも付いたチーム制のようなスタイルだったので、限られたプロジェクトの中でしか人を動かせなかったり、あるプロジェクトで人が欲しいとなった場合に、事業部を超えて差配することが難しい状況でした。それを今回、クリエイティブ本部にスタッフをまとめたことで、全社横断的に人を行き来させられるような形になりました。

 現在、クリエイティブ本部には約500人のクリエーターが所属しています。会社単体で社員は800人くらいですから、「この組織自体がコロプラなんじゃないか」と言えるくらいですね(笑)。これが当社にとって、2017年の最も大きなトピックと言えるでしょう。また、2018年から事業部自体をエンターテインメント本部という1つの部署にまとめたことも同様の効果を狙った取り組みです。

――組織改革によって何か成果は上がっていますか。

森先氏:  例えば、既に運用している重要なプロジェクトで何か施策を打ちたいとなったとき、人員を流動的に動かしやすくなりました。これが自分のプロジェクトだけで人を抱えていると、あれも大事、これも大事となってなかなか動かせません。今の体制に変わってからは、こちらのプロジェクトは人数を増強する一方で、あちらは少ない人数で効率化しながら進める必要があるといった判断をしやすくなりましたね。また、新作を開発する場合も最適な人材配置をしやすくなりました。

 自らの成長のため、新たなプロジェクトへの異動を希望する声も上がりやすくなってきましたね。会社としては社員に色々な部署を経験してもらうことでノウハウを蓄積し、スキルアップにつなげるといった狙いもあり、社員もこうした変化に慣れてきたのではないでしょうか。とはいえ、長く一つのタイトルに携わりたい、同じメンバーと継続したものづくりがしたいという声もあり、うまく融合させていくことは今後の課題ですし、応えていきたいと思っています。組織改革に着手し1年たちましたが、今後もっと具体的な成果が出せるよう進めていきます。

【関連記事】

Related Post



コメントを残す